どこまでもまっすぐに 田中將介(^^)

ethical journalism magazine 

おもしろいことは言えません。 しかし、誰かがおもしろいことを言ったことに対しては、ものすごい勢いで笑います。そんな人間です。Twitter:@ethicalmasa

スラムで生きる人々がかわいそうだと思っているあなたへ

 今まで見てきたあらゆるもの

 

そこにはさらに深い話があって、知らないことはいっぱい出てくる。
そのように、直感的に感じた。
例えば、スラム。
たくさんの人はスラムというものを普通に見てきたと思う。
少なくとも僕は、うわあ、すごいなあ、ごみやまかあ。
みたいな感覚で見ていた気がする。
ただプノンペンにあるスラムの話。
政府が強制退去を銘じ、火をつかうなどし、スラムの移動をしたという。
ゴミを拾うという「仕事」がなくなってしまった人々はどうなったのか。
なんと交通費を払ってまでそのゴミ山に通い、ゴミを拾いにいく。
そんな信じられない話がある。
収容所はどうだろうか。
トゥール ・スレン強制収容所やキリングフィールドは一つしかないと思いがちだが、
実は収容所は約100を超え、キリングフィールドは約300を超え、集団墓地は約10000万を超える。
信じられない事実。
こういうものは全てバックグラウンドを知らなければならない、知るべきことだと思う。
どんな歴史があって、どんな人間が生きて、知れば知るほど、わからなくなることばかり。
そんな国、そんな人を、一言で表すことは無理だ。
失礼すぎる。好きなんて言えない。失礼すぎる。と、彼はいっていた。
ぼくたちは、もっと知らなければいけない。
写真という武器を全員が持って活動できるわけではない。
しかし、それも役割分担である。
 
実際に回って、10年以上も取材していた彼の、あの話し方は説得力がある。
知識、そして生の声、忘れられない瞬間をキャッチしている人はかっこいいと思った。
 

普段仕事をしているシェムリアップから首都プノンペンまで、夜行バスで簡単に行ける。
普段プノンペンでフォトジャーナリストとして働いている高橋さんという僕が大好きな方に再会することができた。
そのときにいろんなところに連れて行ってもらった。嬉しかったなあ。
話していたことを簡単に。

スラムをなくす活動、ボランティアとしてよく行われている。
その人たちのためにやった行動が、逆に迷惑となってしまうときがあるのが、本当に活動の難しいと得ろだと思う。
ただ一方的に悪いというわけではない。しっかりと現地と対話することの大切さを感じた。
需要と供給。しっかりとニーズを見極めることが大切なのだ。


高橋さんにとって、カンボジアという国を「好き」という一言なんて言えないという。
そこにはたくさんの歴史があって、たくさんの背景があって、そんなこと失礼すぎて言えないのだという。たくさんの闇もある。

絶望の瞳にピントを合わせるとも言っていた。
まさしく、フォトジャーナリストらしい。
 
話は少しそれるが、カンボジアにはとんでもない歴史があった。
大量虐殺。そんな場所をたくさんのひとが訪れている。キリングフィールド。
そのときのメモと、そのときのやりきれない思いを高橋さんにぶつけてみた。

 
・冷戦構造の思惑

本当に本当に辛くなって、本当に本当に整理が着かなくなった。
そのときに、なんのために、歴史を知るの。なんで?なんで?ねえ。
知ったからどうなるの。ねえ。

という感情になったのを覚えている。
知り合いに相談したところ、その人の歴史の先生も、俺ですら、わからないといっていた。
あら。ってなった。
それを高橋さんにぶつけた。

歴史が世界の全ての問題の解決のヒントになっている。
全て、過去に起きた問題はつながっているんだよ。世界中で。
歴史を知ることからしか始まらない。

と。
よく日本史で、流れを知れと言われ続けたのを思い出した。
まさにそうなんだよね。
全ては人間の感情が引き起こしているものなのだから。

キリングフィールドでは、一人一人解説を聞きながら回る。
そのときのメモ。

 
 
志がなければ生きる意味がわからなくなってしまう。

この一言は忘れない。
だいぶショートカットしてわからないと思うけど。笑

僕はぜひ行ってもらいたい。行って感じてほしい。まずは足を運んでください。


 
高橋さんと最後に話したこと。彼が願っていること。

次の写真家を育てたり、カンボジア人自身で真実を映し出せるようになってほしい。
強制じゃなくて、選択肢の一つを提供する。
決して強制じゃない。
彼らの生き方の新たなチャンスを増やす。
伝えるという使命があるから、もう怖くないんだ。
 
いきいきと話す姿。
そして、一言に心の底からの想いを込めている。
そんな姿が一番僕の心に響いた。